今週の活動報告(2015/12/06)—その3 周辺機器、拡張機器のあれこれ(PC-HD040L, PC-KD854n, SCSI)

最後にオールドPCの周辺機器、拡張機器について、手持ちのものを並べて紹介してみます。
自己満足の薀蓄なので読み飛ばして頂いてもかまいません。(笑)

○ディスプレイ

PC-98シリーズもそうですが、古いPCは専用のモニタを必要としているケースが多くありました。解像度や水平同期周波数などが異なるため、最近のPC-AT互換機用のディスプレイはほとんどのケースで使えません(一部例外あり)。
こちらはPC-98DOとセットで譲り受けたNEC PC-KD854nです。PC-98ノーマルモードの解像度640×400, 水平同期周波数24KHzに対応したディスプレイです。
PC-KD854n
TVでもPC用としても絶滅したCRT(しかも超曲面!)を見るととてつもない哀愁が漂います。今20代以下の方は、CRTとか分からないんだろうなぁ。854nは当時から割りと古風なデザインでしたが、今見るとさらに強く思います。
さて、早速健康診断のためにばらします。(笑)
PC-KD854nの中身
CRTディスプレイはCRT自体に寿命がありますが、それより、わんさか入っているケミコンが心配です。PC-98DOと同じ27年選手であるため、破裂の予兆があるのであれば交換も検討しなければなりません。ところが、意外。開けてみると30数個あるケミコンは染みもなく特に問題がありそうには見えませんでした。
本当は予防交換をした方がいいですが、時間もないので閉じて、次の機会にすることにしました。

○固定ディスク装置(HDD)
NEC的な言い方で書いてみました。(当時、PC-98の世界ではハードディスクドライブのことを固定ディスク装置と呼んでいた記憶があったので)

初期の頃のHDDはSASI規格。中期以降はSCSIがポピュラーで、性能と手軽に増設できる点で有利だったと記憶しています。(ま、最後期はIDEが圧倒的にコスパで有利でしたけど)
写真のHDDはPC-98DO入手後にジャンクで手に入れたPC-HD040L NEC純正のSCSIハードディスクです。確か定価は約16万円!今なら最新のB5ノートを三台買える程の高価なものでした。
PC-HD040LPC-HD040L中身

 

 

 

中身のドライブもNEC製で、フルハイトのサイズが涙を誘います。
このドライブも25年以上経過していますが、DOで試したところ正しくアクセスすることができました。昔のものは丈夫だな~と思う瞬間です。

 

 

 

 

○Cバス用SCSIボード
PC-98の拡張スロットはCバスという名前が付いていました。このスロットの最大の特徴は本体を開けることなく外からカードを入れることができること。また、構造的にもISAやPCIと比べるとボードの両端にガイドがあるのでしっかり挿せることでした。
ただ、性能面では286時代に進化が止まり、NECが386からはNESAバスにシフトし、それが思いっきり失敗(←主観です)したため、進化が止まったままPentium時代も使うことになるという状態になりました。
UVやDOのような世代ではCPUクロックが10MHz程度なので、特にボトルネックにはなりません。当時はそこそこ安かったSCSIボードなどを挿してハードディスクを取り付けていました。手持ちのSCSIカードのコレクションをちょっとご紹介。

-ICM

ICM SCSI 各種名機 ICMのIF-2769, そしてスーパー変り種のIF-2771ETです。IF-2769はCバス最強クラスの転送能力を誇る名ボードで、Pentium時代でもCバスしか空きがない機種にCD-Rドライブを接続するために重宝されていました。会長はXa7用に手に入れた記憶がありますが、PCIのSCSIにさっさと移行してしまったので使った記憶がありません。IF-2771ETはSCSIと10Base-TのLANが同居しているスーパーボードです。拡張性が厳しい機種で1スロットに2つの機能を押し込める事がメリットでした。特に1スロットしかないDOにぴったりなのですが・・・両方のボードともV30はサポートしてません(涙)。

-Melco(Buffalo)

Buffalo SCSI各種当時、周辺機器の二大メーカといえばIO DATA機器とMelcoでした。どちらかというとIO DATAは性能重視、価格高め。MelcoのBuffaloブランドは価格重視で性能はIOよりちょい下がる・・・というイメージでした。会長は当然後者を選択(笑)していたので今でもたくさんのBuffaloブランドのボードを持っています。上記のボードはBuffalo Cバス SCSI中期から最後期を飾るボードIFN-SC, IFN-NS, IFC-NNです。IFN-SCは前にも一度ご紹介しましたがPC-98DOで使っていたもので、V30でも動作します。今はマサ氏のUVに装着してます。IFN-NS, IFC-NNはSMIT転送方式をサポートした486機では最強のボードといわれています。SMITはSuper Memory mapped I/O Transferの略。・・・やっていることはただのメモリマップドI/O方式によるアクセスなんでしょうが、横文字で書かれると無駄にカッコイイですね。
NSとNNの違いはコネクタで、NSは旧来からあるアンフェノール50pin, NNは国際標準のミニDsub50pinです。 NNの方はBIOSによって8GB程度までハードディスクを認識できた記憶があります。両ボードとも、スペックシート上はV30もサポートしているように見えますが、なぜかまったく動きません(涙)。今は復活したDO用にV30対応ボードを探しているところです。

(K)

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