今週の活動報告(2016/03/13)—その2:PC-8801mkII SRの解体2

前記事の続きです。

メインボードに特に異常が見られないので、電源部を確認します。
開ける前にテスタで出力電圧を確認していて、5Vも12Vも出力されていないことが分かりました。
電源不良は確定的で、中身が惨憺たる状態になっていることを予想。慎重に開けることにします。

こちらが外形です。細長い今のPCではあまり見られないタイプの電源です。
サイズ感が伝わってきませんが、実は筐体の全長とほぼ同じ長さがあります。

PC-8801mkII SR 電源概観

早速中身を確認します。

PC-8801mkII SR 電源部開けてみるとこんな感じ。熱的な問題なのか、割と空間が開いていますが、出力側の平滑コンデンサの量がすごいです。ぱっと見た感じ、破裂しているコンデンサはなく、電源・GND間ショートもテスタの抵抗値を見る限りではしていない感じです。それでも出力が出ないというのが痛いところ・・・。さて、原因はなんでしょうか。

PC-8801mkII SR ACファン

こちらは電源部のすぐ横にくっついている電源ファンです。PC-98DOやUVと違い、電源とは別個になっています。
電源を投入しても5Vや12Vは出力されませんが、このファンはちゃんと回転します。なぜだろうと思っていたのですが、電源をばらしていてその謎が解けました。
なんと、このファン、AC100V直接駆動品でした。
80年代後半のDOとUVは電源から出力された12Vで駆動されるDC駆動品でしたが、85年製のSRはAC駆動。過渡期だったんですね。
以後、このファンはちょっと注意しながら触ることにします。

MKII SRの電源修理・・・制御用コンデンサ交換

この日はオシロを持ってきていなかったので、詳細分からず、容量抜けの影響を受けやすい小容量低耐圧コンデンサだけを交換してみました。
マサ氏が慎重に外していきます。

MKII SRの電源テスト

一通りコンデンサを交換してみますが、動いてくれません。
一瞬だけ二次側に電圧が現れるのでコンバータICとMOSFETは死んでなさそうですが、どこかで異常検出して停止させている感じがします。
もう少し追っていく必要がありますね。

機材と時間を確保して、後日電源部の修理をすることにしました。

(K)

今週の活動報告(2016/03/13)—その1:PC-8801mkII SRの解体

非常に更新間隔が空いてしまいましたが、今週の活動報告をします。

今週は伝説(?)の名機。PC-8801mkII SRを取り上げたいと思います。
いつもお店に何故かあったので気が付いたらマサ氏が保護。

早速、状態を見てみます。
NEC PersonalComputer PC-8801mkII SR

今から31年前。1985年に登場した機体です。昨年、記事として取り上げたPC-98DOやUVよりさらに3年ほど古いマシンです。実際の重さもそうですが、重厚感が漂っています。

PC-8801mkII SR 背面背面はPC-88独特の幅広い拡張スロットが目立ちます。

この頃の世代は過渡期だったらしく、たとえばディスプレイインタフェースは当時最新のAnalog RGBコネクタだけでなく、DINタイプのデジタル端子などのインタフェースが並んでいます。

早速電源を入れてみます・・・が、電源のLEDランプが一度点灯した後、二度と付かなくなってしまいました。やヴぁい。

早速状況を確認するために中をあけてみます。中身も非常に重厚な作りです。

PC-8801mkII SR 内部向かって右上に見えるのはフォントROMのようです。当時はJIS水準のフォントの一部はオプションだったので、後付しやすい位置にあります。そしてフィルムケーブルでメインボードへ。
構造からすると、8biバスをそのままパラレルケーブル持ってきているように見えますが、今の高速通信への対策を考えると、素直にすごいなっと思います。

PC-8801mkII SR 音源チップ付近

こちらがメインボード左端の様子。YM2203などおなじみのICが鎮座しています。

-8801mkII SR サブCPU付近

こちらは中心部の様子。IO典型の8255が大量に並んでいる中、サブプロセッサのUPD780Cがいます。

-8801mkII SR 基板

ちょっと探してみたのですが、メインプロセッサの70008(Z80互換CPU)は見つかりませんでした。

メインボードには特に問題がなさそうであるため、怪しい電源部の調査を次に行います。

今日はこの辺で。

(K)

今週の活動報告(2016/03/06)—その1:ポケコンクロックアップ改造完了

会長です。今週の活動報告をいたします。

最初はマサが取り組んできたポケコンクロックアップ改造です。
前回、なんか思った速度(倍速/4倍速)で動いていない状況だったのですが、今日はオシロスコープでちゃんとした周波数が出ているかどうかを確認します。

ポケコンクロック確認

久しぶりのオシロスコープ登場です。しばらく電源を入れてなかったらバッテリバックアップのリチウムイオンが無くなったという悲しい警告が・・・。

ポケコンオールリセット

まず、等速(3.57954)で電源を入れてみます。波形はがちゃんと出ている事が確認できました。(ちょっとオーバーとアンダーが出てますが、プローブもくっついているのである程度の暴れは仕方ないと割り切ります)

続いて、倍速(7.15909)と4倍速(14.31818)も起動成功。そしてクロックが出ていることが確認できました。クロック設定変更ディップスイッチ

あれ?起動はするが、全部等速と変わらないように見えたのに・・・・。ちょっと不思議なので、即席でベンチマークソフトを作ってみます。
すると・・・ちゃんと4倍, 倍, 等速で速度が変わっていることを確認。波形もプリンタで印字してみました。

3.57MHz3.57MHz

7.159MHz7.159MHz

14.31814.318MHz

なんだかな~という感じでしたが、ポケコンだと表示関係だけでは速度差があまり体感できなかっただけのようです。

これにてクロックアップ改造完了です。

次回からは止まっている水耕栽培キットを進めます。

(K)

今週の活動報告(2016/02/06)—ポケコン電源投入!

会長です。今週の活動報告をいたします。

先週までマサ氏が取り組んでいたポケコン改造ですが、割と早く基板の組み込みが終わりました。
今週、早速電源投入をして試してみたいということになりました。ポケコン配線完了ポケコン電源投入
配線はこんな感じで纏めている割にまだもわっとしています。でも、筐体をかなり加工したのでこれでも蓋は閉まります。 緊張の一瞬ですがリセットボタンを押すとちゃんと電源が入りました。 ちゃんとメモリクリアもできます。

メモリクリア成功

これで成功か!っと思ったのですが、お約束。やっぱり何かおかしい。。。
本来は4倍速クロックで動くはずの設定なのに、なぜか等速レベルです。配線が間違ってるのか?
等速設定にDIPスイッチをあわせると今度は起動してくれません。

まだちょっとデバッグに時間が掛かりそうです。

(K)

今週の活動報告(2016/01/30)—ポケコン改造あと少し

会長です。今週の活動報告を致します。
色々溜めこんできたのですが、漸くWebページの更新が追い付いてきました。
さて、今日はポケコンのクロックアップネタを中心にお送りします。

昨年から断続的に続けてきたネタですが、今週もマサ氏が精力的に改造を進めています。
ポケコンとVシリーズデータブック
沢山ある配線を纏め、マスキングテープで付線を固定していきます。

なぜかVシリーズのデータブックが。。。
配線の様子

大凡配線できたのがこちらです。設定を切り替えるDIPスイッチの基板(上)を取り付ければ完成です。あと1~2回というイメージでしょうか。

完成すれば14.31M, 7.15M, 3..57MHzの周波数を切り替える事ができるようになる(はず)。デフォルトが3.57MHzなので、2倍/4倍速に相当します。
EXO3心臓部は前にもご紹介しましたEXO3。非常に便利なICではあるのですが、ちょっとおっきいという問題も。
早く完成して実際に動くところを見たいですね。

さて、昨日。ヨシノローテックはコミケット90への申込みを行いました。うまく抽選に通れば7回目の出場になります。今年も頑張って面白い工作を続けて行きたいと思います。

何が出るかは当日のお楽しみ。ご期待ください。

(K)

今週の活動報告(2016/01/10, 16)—ニッカド充電器の失敗, ポケコン改造

皆様。あけましておめでとうございます。今年もヨシノローテックをよろしくお願いいたします。
今年一発目の報告を行います。今回、ちょっと時間が取れなかったので10日と16日分をまとめてご報告します。

○ニッカド充電器
一発目はニッカド充電についてです。昨年、PC-98DOの修理用に日米商事で購入し、充電をしてみたのですがあまり充電後電圧が上がらないという状態でした。
ニッカド充電今回、二日間に渡ってCRDを使って定電流充電をしてみました。その結果、、、やっぱり駄目。一週間まったく何もしない状態で電圧を測定すると3V定格なのに0.4Vしか電圧がありません。もう諦めて新品電池を買うことにしました。

○ポケコンクロックアップ改造
EXO3を搭載させるため、基板や配線の引き回しをマサ氏が開始しました。
ポケコンクロックアップ切り替え用のDIPスイッチも乗せるので結構基板を乗せなければならず、配線も複雑です。
アップした基板面
目標2月完了を目指してがんばります。

(K)

今週の活動報告(2015/12/27)—最近のFD構造, ニッカド電池の充電, 革ベルトの補修

会長です。今週の活動報告を行います。
今日は今年最後の活動日になります。通常の活動の後、鉄道模型運転会があるため荷物を大量に持ち込んでいます。

2015年12月27日に持ち込んだ荷物
去年もすごい荷物でしたが今年もかなり来てます。調子にのってオールドPCを持ち込んだのがでかかったですね。

今回は二回に分けて工作活動と鉄道模型運転会を報告します。

○最近のFD構造の調査
既に10年前にフロッピィディスクのパソコンは少なくとも新品としては絶滅していた感がありますが、未だにオールドPCには必須のアイテム。既にメディアとしての製造も世界的に終了する方向となっていますが、今回、ビックカメラで3.5インチメディアが販売(約1000円)されていたのでマサ氏が購入。せっかく(?)なので中身をばらして確認してみました。
フロッピィの比較左側が今回購入したフロッピィディスク、右側がPC-9821Cx2に付属してきたシステムインストールディスク(たぶんNEC純正フロッピィディスク)です。昔のNEC純正のような高級フロッピィ(?)はシャッタが金属製でしたが、ずいぶん前からそんなメディアはなくなってましたね。最近のフロッピィの中身
そしてこちらが中身です。ほとんどの構造は、以前とあまり変わらないように見えますが、大きく変わったように見えるのが一つ。。。不織布で作られたフィルタ部分です。以前はフロッピィディスク全周に渡って置かれていましたが、消しゴムのような小さなサイズが一箇所だけになっています。コスト削減とはいえ、これで埃は大丈夫なのかちょっと心配になる構造です。
UVの第二ドライブでフォーマットしている様子とは言っても、売っているだけまだましです。既に二十年前の時点でお先が無かった5インチメディアは、今、まともに売っているところすら見当たりません。(一応、家に20枚ぐらい予備があるので大丈夫ですが)
分解しなかった一枚を復活したUVの第二ドライブでフォーマットしてみますが、問題なく使えます。ありがたいですね。

○皮ベルトの作成

皮ベルトを直しているところ
こちらでは嗚呼参が皮ベルトを作っています。元々バイクのサイドバックがあったのですが、ベルト部分が破損してしまったので、代わりとなる部品をワンオフで作っています。トコナメシで裏面の毛羽立ちを抑えようと塗ってます。いろいろやってますねぇ。

 

○ニッカド電池の充電
こちらはPC-98DOの修理ネタです。コンデンサも全て交換完了したのですが、バッテリバックアップ電池がまだ手つかずでした。前回、安定化電源の電流制限を使って充電を行ってみたのですが、ちょっと制御がよろしくないと思ったので、今度はちゃんと(?) 20mAのCRD(定電流ダイオード)を使って制御を試みます。
ニッカド電池の充電いろんなサイトによると、ニッカド電池の通常の充電方法は、定格出力電流の1/10を16倍の時間を掛けて(1.6倍のエネルギー)を充電することでフル充電になるそうです。充電が満了に近いところまで行くと、電圧の変動(それまで上昇していたのに対して若干の降下)が見られるとのことでした。今回、20mAのCRDしか手元に無かったので、とりあえず20mAの電流制限で8時間程度掛けてみようと思いました。(この辺がいい加減)
ただ・・・、最初っからなんかおかしい。
本来は充電完了付近で定格電圧付近まで上昇するはずが、20mAのCRDを介していても、すぐに電圧が上昇しています。なんか、エネルギーが注入されていない感じがします。そして、2~3時間の充電でどのくらい電圧を保持できるか測定すると、0.数Vまで下がる。。。
死んでるんでないか、この電池?
まだ断定はできませんが、もう少し充電を行って様子を見たいと思ってます。

(K)

今週の活動報告(2015/12/06)—その3 周辺機器、拡張機器のあれこれ(PC-HD040L, PC-KD854n, SCSI)

最後にオールドPCの周辺機器、拡張機器について、手持ちのものを並べて紹介してみます。
自己満足の薀蓄なので読み飛ばして頂いてもかまいません。(笑)

○ディスプレイ

PC-98シリーズもそうですが、古いPCは専用のモニタを必要としているケースが多くありました。解像度や水平同期周波数などが異なるため、最近のPC-AT互換機用のディスプレイはほとんどのケースで使えません(一部例外あり)。
こちらはPC-98DOとセットで譲り受けたNEC PC-KD854nです。PC-98ノーマルモードの解像度640×400, 水平同期周波数24KHzに対応したディスプレイです。
PC-KD854n
TVでもPC用としても絶滅したCRT(しかも超曲面!)を見るととてつもない哀愁が漂います。今20代以下の方は、CRTとか分からないんだろうなぁ。854nは当時から割りと古風なデザインでしたが、今見るとさらに強く思います。
さて、早速健康診断のためにばらします。(笑)
PC-KD854nの中身
CRTディスプレイはCRT自体に寿命がありますが、それより、わんさか入っているケミコンが心配です。PC-98DOと同じ27年選手であるため、破裂の予兆があるのであれば交換も検討しなければなりません。ところが、意外。開けてみると30数個あるケミコンは染みもなく特に問題がありそうには見えませんでした。
本当は予防交換をした方がいいですが、時間もないので閉じて、次の機会にすることにしました。

○固定ディスク装置(HDD)
NEC的な言い方で書いてみました。(当時、PC-98の世界ではハードディスクドライブのことを固定ディスク装置と呼んでいた記憶があったので)

初期の頃のHDDはSASI規格。中期以降はSCSIがポピュラーで、性能と手軽に増設できる点で有利だったと記憶しています。(ま、最後期はIDEが圧倒的にコスパで有利でしたけど)
写真のHDDはPC-98DO入手後にジャンクで手に入れたPC-HD040L NEC純正のSCSIハードディスクです。確か定価は約16万円!今なら最新のB5ノートを三台買える程の高価なものでした。
PC-HD040LPC-HD040L中身

 

 

 

中身のドライブもNEC製で、フルハイトのサイズが涙を誘います。
このドライブも25年以上経過していますが、DOで試したところ正しくアクセスすることができました。昔のものは丈夫だな~と思う瞬間です。

 

 

 

 

○Cバス用SCSIボード
PC-98の拡張スロットはCバスという名前が付いていました。このスロットの最大の特徴は本体を開けることなく外からカードを入れることができること。また、構造的にもISAやPCIと比べるとボードの両端にガイドがあるのでしっかり挿せることでした。
ただ、性能面では286時代に進化が止まり、NECが386からはNESAバスにシフトし、それが思いっきり失敗(←主観です)したため、進化が止まったままPentium時代も使うことになるという状態になりました。
UVやDOのような世代ではCPUクロックが10MHz程度なので、特にボトルネックにはなりません。当時はそこそこ安かったSCSIボードなどを挿してハードディスクを取り付けていました。手持ちのSCSIカードのコレクションをちょっとご紹介。

-ICM

ICM SCSI 各種名機 ICMのIF-2769, そしてスーパー変り種のIF-2771ETです。IF-2769はCバス最強クラスの転送能力を誇る名ボードで、Pentium時代でもCバスしか空きがない機種にCD-Rドライブを接続するために重宝されていました。会長はXa7用に手に入れた記憶がありますが、PCIのSCSIにさっさと移行してしまったので使った記憶がありません。IF-2771ETはSCSIと10Base-TのLANが同居しているスーパーボードです。拡張性が厳しい機種で1スロットに2つの機能を押し込める事がメリットでした。特に1スロットしかないDOにぴったりなのですが・・・両方のボードともV30はサポートしてません(涙)。

-Melco(Buffalo)

Buffalo SCSI各種当時、周辺機器の二大メーカといえばIO DATA機器とMelcoでした。どちらかというとIO DATAは性能重視、価格高め。MelcoのBuffaloブランドは価格重視で性能はIOよりちょい下がる・・・というイメージでした。会長は当然後者を選択(笑)していたので今でもたくさんのBuffaloブランドのボードを持っています。上記のボードはBuffalo Cバス SCSI中期から最後期を飾るボードIFN-SC, IFN-NS, IFC-NNです。IFN-SCは前にも一度ご紹介しましたがPC-98DOで使っていたもので、V30でも動作します。今はマサ氏のUVに装着してます。IFN-NS, IFC-NNはSMIT転送方式をサポートした486機では最強のボードといわれています。SMITはSuper Memory mapped I/O Transferの略。・・・やっていることはただのメモリマップドI/O方式によるアクセスなんでしょうが、横文字で書かれると無駄にカッコイイですね。
NSとNNの違いはコネクタで、NSは旧来からあるアンフェノール50pin, NNは国際標準のミニDsub50pinです。 NNの方はBIOSによって8GB程度までハードディスクを認識できた記憶があります。両ボードとも、スペックシート上はV30もサポートしているように見えますが、なぜかまったく動きません(涙)。今は復活したDO用にV30対応ボードを探しているところです。

(K)

今週の活動報告(2015/12/06)—その2 PC-9801UVドライブ復旧

さてさて、オールドPCの二台目 PC-9801UVのドライブについて報告します。

購入時から第二ドライブが故障して読めなくなっていましたが、どうもPC-9821世代のドライブ(FD-1138Tなど)の故障と比べるとなんだか不思議な挙動をしています。
症状は単純に第二ドライブをBIOSレベルで認識してくれないというものですが、中を開けるとヘッドが0トラックとは違うところで固着しており、これを直すとBIOSから認識するという状態でした。(でも、OSから一度でもアクセスしようとするとヘッドがまた変な位置で停止して元の状態に戻る)

なんだか機構的な不具合が電気的、システム的(BIOS認識)に影響しているようです。
はっきりとしたものはヘッド周りの固着についてだけなので、取り急ぎドライブを分解清掃して組みなおしをしたところ、ケロっと直ってしまいました。

まぁ、なにはともあれ・・・ということで修理完了です。

最後に残ったメンテナンス箇所である電源ユニットも点検します。

電源部

初めて中を開けるのですが非常にきれいな状態です。
もともとこの機体はきれいだったのですが、ファンが付いていて空気を排出している電源部にほとんど埃がないので、使われていた期間が非常に短かったものと改めて思います。
恐らく、ドライブが早々に固着して故障したのでそのまま眠っていたのでしょうね。

(K)

今週の活動報告(2015/12/06)—その1 PC-98DOコンデンサ交換完了

会長です。
だいぶ更新が滞っていて申し訳ありません。師走からばたばたしており更新できておりませんでした。

活動自体は行っておりましたので、順次アップします。

まずはPC-98DOネタから。

前回まで、大きなコンデンサを中心に交換を行いましたが、今度は比較的小さなコンデンサを交換していきます。
16uF, 4.7uFクラスの小さなコンデンサは大きいものがくっついているところと比較してパターンが小さく、順調に交換が進みます。(よかった~)
コンデンサ交換

しかし、そんな油断に天罰が下ったのか・・・なんと、最後の最後でコンデンサが一個足らないことに気がつきました。
それはYM2203の近くにある小さなコンデンサでした。
もともと、未実装のコンデンサパターンもたくさんあるので、そこもその一つかと思っていましたが、ハンダの状態を見ると明らかに最近取り外している。。。記録として付けていたエクセルシートのリストと照合しても一つ足りません。
この状態でくみ上げて電源を入れるとスピーカーから音が出ない!
ノー、どうやらスピーカーへの直列コンデンサだった模様。ぐはっ。痛い。
仕方ないので既に金属クズ箱に突っ込んでいたコンデンサを全部拾い上げて答え合わせを行います。

なんと情けない。。。
30分ほどの格闘(?)で、ようやく脱走兵(っていうか、会長が見落としただけですが)を捕獲。
4.7uF 50Vのコンデンサが抜けてました。

手持ちのものでちょうどよいものがあったので、最後に取り付けて完了です。

教訓 取り外した部品とリストはダブルチェックするべし

これで時計保持用のバッテリ以外は修理が完了しました。

(K)