既刊:別冊Vol.3 レトロPC修理特集

ヨシノローテック技報 別冊 Vol.3 レトロPC修理特集

別冊スペシャル版第三弾
レトロPC PC-88, 98&互換機の修理大作戦開始!!!
今回の特集は20年以上経過したPCに発生する故障に対する修理を特集しました。
すでに部品がないパソコンの電源部、液晶部、フロッピィディスクドライブ部の故障にどう立ち向かうのか、その修理の過程を取り上げています。

主なコンテンツ
Case1 電源部まるごと刷新 PC-8801mkII SR
Case2 電源コンデンサ更新 PC-9801UV11
Case3 ビネガ損傷の偏光板交換 PC-486AU
Case4 失敗に学ぶFD修理勘所 PC-9821Nr150

発行:
2023年8月13日第一版発行
2023年9月1日第二版発行(KDP版)
2024年9月3日第三版発行(KDP版)
ページ数:A5相当 52ページ
初頒布:コミックマーケットC102

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BOOTHで本頒布中!

コミックマーケット102出展内容について

 こんにちは。かいちょうです。

しばらく投稿が出来なくてすみません。いつものことながら公私ともに噴火しておりまして。。。。

さて、コミックマーケット102の出展内容について方向が固まって参りましたのでご連絡をさせて頂きたいと思います。

大変申し訳ないのですが、今回はいつもの鉄道模型関係、農業支援装置関係はお休みさせて頂き、レトロPCの特集をお送りさせて頂く予定です。

以前に本誌(Vol.6)で取り上げをさせて頂いたのですが、あれから数年が経過し、新たな修繕関係を行ったので、その内容を取り上げます。

具体的にはPC-88, 98関係の経年劣化に伴う故障に対する修繕になります。

もう少し(って後半月しかありませんが・・・)経ちましたら章構成をオープンしようと思っています。

年始申込時の見込みが甘く、サークルカット記載内容からずれてしまったことをお詫びいたします。

残り日数全力で頑張りますのでよろしくお願いいたします。

それでは今日はこの辺で。

(K)

既刊:技報Vol.10のご紹介

ヨシノローテック技報 Vol.10 RL78マイコン工作

約二年半ぶりに発行した本誌は人気のDCCとレトロPCを中心に特集。
TOMIXの小田急ロマンスカー旧型を最新装備にするべく専用の室内灯DCCデコーダ、電気連結器を開発。その模様を取りあげています。レトロPCは不動の人気機種PC-8801mkIISRがまさに不動となったので電源修繕に取り組みます。
その他、RL78第二世代製品の緊急特集も掲載した記事も掲載。充実の52ページです。

主なコンテンツ
COVER STORY 鉄道模型用DCCを作る第9回「TOMIX 小田急ロマンスカーLSE HiSE対応DCCデコーダ」
Special Topic1 レトロPC特集 PC-8801mkIISR復活「電源ユニットの修繕(前編)」
Special Topic2 緊急特集RL78第二世代発表「新マイコンの秘密を探る」

発行:2021年12月31日
ページ数:A5相当 52ページ
初頒布:コミックマーケットC99

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今週のプチ活動報告(2021/11/10) — PC-8801Mk2SRの電源修理(第二回)

ご無沙汰しております、しばらく日が経過してしまいましたがPC-88の電源修理進捗状況となります。
(前回投稿は20年12月!!)
ほとんどのコンデンサーは千石さん、秋月さんで購入できましたので早速取り付けていきます。
ついでにマザーボードの音源周りもコンデンサーも交換します。
(音源周りは高品質なものを選びました)

基板上に極性(マイナス端子側にシルク)が印刷されていますので確認しつつ取り付けていきます。
・・・1個だけサイズを誤って購入してしまいましたが近隣にスペースが開いてますので横付け設置しました。コンデンサーの取付けが完了したら早速動作確認を行います、場合によっては出力調整が必要な電圧があるかもしれません。
出力コネクターの+5VとGNDにテスターを当て電源ON・・・出力しません。
+8V、+12V、-12Vも同様に確認しますが上記同様出力しません。

電源を切り、コンデンサーの極性誤りがないか確認します。(ついでに半田ラック等が発生していないかも確認します)
特に問題なさそうなので『もう一度』で動作確認します。

・・
・・・なんとなく、なんとなくですが「+8V」だけ電源ONした「瞬間」だけ出力されているようです。
かいちょうと回路を追いながら検証・検討したのですが「電源ONで各系統の出力電圧を生成を開始し、+8Vは生成できた(あるいは生成するまでの手順はクリアした)がほかの系統で問題が発生したため+側電源側が動作を止めた」のではないかと仮定しました。

他の電子部品の交換も必要なようなのですが・・・生産終了している部品もありそうなので、このまま解析を続けて「電源ユニットを修理」するか検討する必要がありますね。

(M)

PC-8801Mk2 SRの電源修理(第一回)

ご無沙汰しております、まさです。
前回の更新からかなり間が開いてしまいましたが、今回はレトロPCの電源修理第一弾となります。

あ、ちなみにローテクの活動は2回/月ほどのペースで実施しております。
更新が無かったのは「昨今の事情」が影響しているのではなく、単純に活動内容が記事にできるレベルまで落とし込めなかっただけです・・・

今回電源修理するレトロPCですが、すでに表題に記載してしまっていますがNEC製の「PC-8801Mk2 SR(以後、SRと表記)」となります。

電源が入らない状態となっていますので、まずは一番怪しい電源ユニットのコンデンサを交換するため分解していきます。

筐体カバーを外したところです、2基の5インチFDDが堂々と鎮座しています。
なお、レトロPCですので、今のPC(と、いうか家電全般にか?)と違いネジが大量に使われています。

2基の5インチFDDを外すとようやく電源ユニットの全貌が見えてきます。
上記写真の右側、ケーブルを外そうとしている左手の隣に見える細長い鉄製の箱が電源ユニットです。
※右手の乗っているところは拡張スロットになります。

取り出した電源ユニットです、新電元工業製のユニットとなります、やはり昨今の一般的なPC用電源ユニットと比べると「大きい」ですね。
続けて電源ユニットのカバーを外します。

コンデンサが大量に使用されています。
1つ群を抜いて大きなコンデンサが容量を確認すると「200v1000μF」との記載が・・・
このコンデンサ、しっかり探せば出てくるのでしょうが、アキバの有名所(秋月さんとか、千石さんとか)では店頭在庫は無いようです。
近々、かいちょうが海外にパーツ発注を行うとのことなのでその際に紛れ込ませていただきましょう。

各コンデンサの容量およびロケーションをメモ記載し、外していきます。
ついでなのでマザーボード音源周りのコンデンサも一緒にメモします。
こっちはちょっと高品質なコンデンサに変更してしまいましょう。

とりあえず、今回はここまで。

(M)

今週の活動報告(2016/03/13)—その2:PC-8801mkII SRの解体2

前記事の続きです。

メインボードに特に異常が見られないので、電源部を確認します。
開ける前にテスタで出力電圧を確認していて、5Vも12Vも出力されていないことが分かりました。
電源不良は確定的で、中身が惨憺たる状態になっていることを予想。慎重に開けることにします。

こちらが外形です。細長い今のPCではあまり見られないタイプの電源です。
サイズ感が伝わってきませんが、実は筐体の全長とほぼ同じ長さがあります。

PC-8801mkII SR 電源概観

早速中身を確認します。

PC-8801mkII SR 電源部開けてみるとこんな感じ。熱的な問題なのか、割と空間が開いていますが、出力側の平滑コンデンサの量がすごいです。ぱっと見た感じ、破裂しているコンデンサはなく、電源・GND間ショートもテスタの抵抗値を見る限りではしていない感じです。それでも出力が出ないというのが痛いところ・・・。さて、原因はなんでしょうか。

PC-8801mkII SR ACファン

こちらは電源部のすぐ横にくっついている電源ファンです。PC-98DOやUVと違い、電源とは別個になっています。
電源を投入しても5Vや12Vは出力されませんが、このファンはちゃんと回転します。なぜだろうと思っていたのですが、電源をばらしていてその謎が解けました。
なんと、このファン、AC100V直接駆動品でした。
80年代後半のDOとUVは電源から出力された12Vで駆動されるDC駆動品でしたが、85年製のSRはAC駆動。過渡期だったんですね。
以後、このファンはちょっと注意しながら触ることにします。

MKII SRの電源修理・・・制御用コンデンサ交換

この日はオシロを持ってきていなかったので、詳細分からず、容量抜けの影響を受けやすい小容量低耐圧コンデンサだけを交換してみました。
マサ氏が慎重に外していきます。

MKII SRの電源テスト

一通りコンデンサを交換してみますが、動いてくれません。
一瞬だけ二次側に電圧が現れるのでコンバータICとMOSFETは死んでなさそうですが、どこかで異常検出して停止させている感じがします。
もう少し追っていく必要がありますね。

機材と時間を確保して、後日電源部の修理をすることにしました。

(K)

今週の活動報告(2016/03/13)—その1:PC-8801mkII SRの解体

非常に更新間隔が空いてしまいましたが、今週の活動報告をします。

今週は伝説(?)の名機。PC-8801mkII SRを取り上げたいと思います。
いつもお店に何故かあったので気が付いたらマサ氏が保護。

早速、状態を見てみます。
NEC PersonalComputer PC-8801mkII SR

今から31年前。1985年に登場した機体です。昨年、記事として取り上げたPC-98DOやUVよりさらに3年ほど古いマシンです。実際の重さもそうですが、重厚感が漂っています。

PC-8801mkII SR 背面背面はPC-88独特の幅広い拡張スロットが目立ちます。

この頃の世代は過渡期だったらしく、たとえばディスプレイインタフェースは当時最新のAnalog RGBコネクタだけでなく、DINタイプのデジタル端子などのインタフェースが並んでいます。

早速電源を入れてみます・・・が、電源のLEDランプが一度点灯した後、二度と付かなくなってしまいました。やヴぁい。

早速状況を確認するために中をあけてみます。中身も非常に重厚な作りです。

PC-8801mkII SR 内部向かって右上に見えるのはフォントROMのようです。当時はJIS水準のフォントの一部はオプションだったので、後付しやすい位置にあります。そしてフィルムケーブルでメインボードへ。
構造からすると、8biバスをそのままパラレルケーブル持ってきているように見えますが、今の高速通信への対策を考えると、素直にすごいなっと思います。

PC-8801mkII SR 音源チップ付近

こちらがメインボード左端の様子。YM2203などおなじみのICが鎮座しています。

-8801mkII SR サブCPU付近

こちらは中心部の様子。IO典型の8255が大量に並んでいる中、サブプロセッサのUPD780Cがいます。

-8801mkII SR 基板

ちょっと探してみたのですが、メインプロセッサの70008(Z80互換CPU)は見つかりませんでした。

メインボードには特に問題がなさそうであるため、怪しい電源部の調査を次に行います。

今日はこの辺で。

(K)