今週のプチ活動報告(2021/10/16) — PC-9821Ra40 修理できず

こんにちは。かいちょうです。

タイトルからして悲しいですが、引き続きRa40の修理にチャレンジです。

もう考えられる、打てる手が少なくなってきていますが、マサ氏のアドバイスで電源部コネクタの半田つけなおしをしてみます。まずは筐体から基板を外します。最後期のRaは非常に合理的な設計になっていて、ドライバで2本ねじを緩めるとメイン基板上のものをすべて取り外すことができます。


以前コンデンサ交換修理していたPC-98DOと比べ物にならないほど高密度になった基板です。
私の30Wでは能力不足気味で中々半田が溶けてくれません。
おそらくこの世代だと6層にもうなっていると思いますが、現熱的には層数が多いほど熱が逃げやすいかな・・・。
でも熱量が多い半田ゴテだと故障を悪化させるかもしれないというのがジレンマです。


ようやく全部半田当てなおしをしたのですが・・・現象は変わらず・・・。

最後の手段・・・ということで、以下4点をやってみました。

・基板上ヒューズ確認 : 1か所ありましたが導通しており関係なさそう
・コンデンサ液漏れ確認 : メインもCPU基板側も怪しいところはないが、経年からして容量抜けはありそう
・電源電圧確認 : テスタで+3.3V, +5, +12, -12Vを測定。に多少誤差があったが、電源交換してもダメなので可能性薄い
・強制電源ON : 電源/HDD LEDが点灯するだけで何も動かず・・・BIOSが走っている気配もありません

以前、雷で故障して廃棄したPC-9821Cx13も似たような雰囲気だったので・・・スタンバイ制御系サブチップかメイン系チップに深刻なダメージがあったのかもしれません。

最後の望みとしては電解コンデンサ容量抜けによる起動不能という可能性ですが・・・全交換はとても労力が掛かる上、ダメだった時の精神的ダメージが大きいので二の足を踏んでいます。。。

本機はFreeBSDサーバとして稼働させていて、2T+300GBのHDDにたっぷりデータがあるのでこのままいつまでも死なせておくわけにいきません。

代替機調達か最後の希望に賭けるか早急に判断しなければと思っています。

(K)

今週のプチ活動報告(2021/10/09) — PC-9821Ra40 マザーボード洗浄

こんにちは。かいちょうです。

前回に引き続きRa40の修理にチャレンジしたいと思います。
電源関係を調べてみたのですが、停電復帰時に発生する電源LEDの点滅もないため、どうもメインボード側に問題があるように見えます。メインボード上のスタンバイ処理関係のサブプロセッサが動いていないような感じがします。

この機体、こちらに来た時からかなり内部の汚れがひどかったので、ダメージを与えないように一度洗浄を行ってみたいと思います。


使う機材はこちら。エレクトロニッククリーナとエアダスタです。まず、エアダスタでほこりを吹き飛ばしてから、クリーナで洗浄します。クリーナは基板洗浄もできるタイプのもので、以前見せていたパーツクリーナとは別物です。

写真はとってないのですが、クリーナを吹きかけるとまっ茶色になった洗浄液が流れてきました・・・やっぱりすごい汚れ・・・。これだけ汚れていると前の使用環境があまりよろしくなかった・・・のかもしれません。


洗浄後の基板がこちら・・・。写真ではわからないかもしれませんが、輝きが全然違います。う~ん。奇麗になって動くようにもなってくれるといいのですが・・・。


基板上のカスタムチップStarAlpha2です。これはPC-98固有の機能(Cバス回り, I/O, IDE)などを司っている統合チップでPentiumPro以降のPC-9821Ra20から使われているサウスブリッジに相当するものです。ノースブリッジはIntel 440FXになっています。この辺も洗浄できれいになったのですが・・・


組み上げてもやっぱり微動だにせず・・・。
いよいよ本格的にダメっぽいです。

エアダスタで静電気発生させて飛ばしたかな・・・。

次に続きます。

(K)

今週のプチ活動報告(2021/10/02) — PC-9821Ra40電源故障?

こんにちは。かいちょうです。

今日は我が家のサーバ PC-9821Ra40修理について取り上げたいと思います。
夏真っ盛りのころ、電源が入らない事に気づきました。

しばらく実験があって、コンセントが占有されていたので、プラグを外していたのですが、いざ使おうと思ったら動きません。
う~ん。昨年前任機のRa20から交換したばかりなのに・・・。

まぁ、Ra40も確か2000年ぐらい登場なので20年選手ですから何時逝っても仕方ないですよね。
まずはそれより古いPC-9821Xa7のメンテを行ってから次に・・・と考えていたところでした。


故障は電源だろう・・・っと思ったのでまずは電源部の交換からやってみたいと思います。こちらが交換用のATX電源です。最後期のPC-98はATX電源になっていたのでねじ穴を除けば入れ替えが可能です。この電源は前任機の電源不調対策のために購入したもので、Ra40代替で予備部品になっていたものです。


もともとついている電源(Delta製)を外します。

ねじは二か所なので簡単に交換できるのですが・・・交換しても電源が上がってきません。
どうも電源部故障ではないようです。前任機は電源が先に死んでいたのでこれはアテがはずれました。

続きは次回にしたいと思います。

(K)

今週のプチ活動報告(2021/02/02) — PC-KD854nの調整

こんにちは。かいちょうです。

前回、PC-KD854nのコンデンサ調査のために基板を外したりしていたところ、表示がずれてしまったことを書きましたが、今日はその修正を試みます。

今回は前回以上の危険を伴います。前回は電荷が抜けきった頃合いを見計らって分解したのですが、今回は電源入れて・・・表示させながらじゃないと調整できないので・・・。

まず何が起きているかをおさらいします。

あれ?なんか変だと思う人はPC-98好きですね

こちらが問題の症状。PC-98DOのROMベーシックが起動したところですが、お決まりの”How many files(0-15)?”がなんか”ny files(0-15)?”とかなっていて、最初の方が削れています。よく見るとmanyの”n”あたりにHowが重なって写っているように見えます。

前回も書きましたが、水平同期の描画開始タイミングがずれて、左側が重なって描画されてしまっているようです。昔のテレビの知識だとこの辺はディスプレイに入っているトリマ(可変抵抗)を弄れば元に戻せたはず・・・。

ということで一旦電源を切って可変抵抗の位置を確認します。ここからがコワイ。。。感電しないように気を付けながら筐体を開けます。

感覚としてはこの描画位置関連の調整は電子銃基板にあったような記憶があります。電子銃基板は一番出っ張ったところにあるのでアクセスしやすく、感電のリスクは低い・・・と思いながら見てみます。

電子銃基板右側

電子銃基板左側

うぅ、残念ながらR, G, Bのコントラスト調整やバイアス調整しかない・・・。この辺は水平信号にはかかわっていないようです。PC-KD854nの構造からディスプレイケーブルの信号は一度全部電子銃基板側に入っているのですが、お目当ての水平位置関係はどうやらアクセスしにくいメイン基板側にあるようです。フライバックトランスの近くとかだったら・・・やだな。

メインボード側調整トリマ

そしてようやく見つけました。ブラウン管面の左側直下。フライバックとは反対側ですが、アクセスしにくいなぁ。回路上必要なかったのか、いくつかのトリマは未実装でした。関連しそうなのはH.HOLDとH.PHASEになります。H.HOLDが水平同期信号っぽいので、まず弄ってみます。CRTは明らかに絶縁されていないと思われるので、本当は非金属のドライバで調整を実施するべきなのですが、我が家には非金属ドライバがない!・・・持ち手側をゴム手袋で絶縁することにしました。(良い子は絶対マネしないように!)
描画しながら回してみると・・・あぁ、位置がずれていく・・・どうやらこれで調節できそうです。

ところが・・・できた!と思って筐体を閉じたら・・・PCと同時に電源投入すると同期が取れなくなる現象が発現。。。これではだめだなぁ。

同期が取れない

H.HOLDを右に回して位置を変更したのですが、どうも電源投入と信号入力のタイミングで同期がダメになるっぽいので、HOLDは位置を元に戻し、H.PHASE(位相)で位置を変えてみます。少しづつ回すと・・・。

位置修正後

ほらピッタリ!ということで治りました。

が、実際は温度依存性があるみたいで、温度が低いと左側に寄って、高くなってくると(電源投入後しばらくすると)中央に画面が動くという状態です・・・何が悪いのかちょっと追及はできず、見えるから今回はこれでいいだろうという妥協をしました。

今回の確認でもコンデンサ液漏れ等はありませんでしたが、既に32年経過しているので当初の容量なんて全くないと思われます。また、可変抵抗も樹脂部が経年で割れているのが見えたので・・・そのうち交換しないとダメだろうなという状態。頃合いを見計らってリフレッシュ工事を考えたいと思います。

今日はこの辺で。

次回は鉄道模型に戻ります。

(K)

※お約束。本記事の内容は危険を伴うものです。記載されている情報も含め何も保証できませんので、解析、修理等を行う場合は自己責任でお願いいたします。

今週のプチ活動報告(2020/06/14) — ウィンドアクセラレータ GA-SV432/PCI

こんにちは。かいちょうです。

今週のプチ活動報告を行います。

最近、レトロPCの一つであるPC-9821Xa7を弄っていたら、Windowsの画面が突然真っ暗になる現象が発現しました。

このPC、新品で購入してから拡張を続けてきたのですが、確か最後入れていたのは1999年にIOデータから発売されたS3 Savarge4 Pro+を搭載したGA-SV432/PCIだったはず。
20年経過したのでコンデンサが吹っ飛んだと予想しました。このままだとメインボードも持っていかれる可能性があるのでまずはとりだしてみることにしました。

こちらが内部の様子。PC-98としてはPentium 75を搭載した比較的後期のマシンになります。
拡張しまくり、SCSIもDVDドライブも入れていたので上から見るとギチギチです。
幸い、ウィンドウアクセラレータは端っこにあるので容易に取り出せます。

こちらがそのお顔。予想では電源系コンデンサが派手に吹っ飛んでいる図を想像していたのですが、幸いにも無事で液漏れ等もしていないようです。

ん~となるとVGAラインドライバが死んだか・・・、あるいはケーブルか・・・。オンボードのPC-9801/21GraphicsとTGUI9680XGiは動くので本体->ディスプレイ間は無事なのでドライバですかねぇ?

このまま戻してもまともには動かないと思ったので取り出したままにしておきます。いずれにしても20年選手のウィンドウアクセラレータはいつコンデンサが死んでもおかしくないので、今度時間があるときに交換作業をしようと思います。

それ以前に本体側もコンデンサ交換やらないともう危ないですね。(Xa7は1995年発売なので25年。)

ネタとしてはいいのですが、コンデンサ交換は結構時間がかかるのでタイミングを見つけないと難しいですね。

実際の交換作業についてはまた別途としたいと思います。

今日はこの辺で。

(K)

今週のプチ活動報告(2020/05/05)— サーバPC PC-9821Ra20の交換

こんにちは。かいちょうです。

今日は当家で動いているサーバ機についてちょっと書いてみたいと思います。
サーバといいつつ、NASでもRaspberry Piでもなく、実はPC-98君だったりします。

PC-9821Ra20/N12

90年代後半のPC-98末期に発売されたオフィスPC機を当家ではサーバとして使っていました。OSはFreeBSD 8.4。PC-98のサポートを最後までしていたOSで、このOSにSambaを載せてファイルサーバとして運用していました。

ディスクについても、UIDE-133/98Aという、BigDriveに対応できるカードをいれ、2TBのHDDに強化。拡張を続けながら十年ほど運用をしてきたのですが・・・。

数年前から調子が悪くなりはじめ、最近安定運用できないと感じてきたため、今回入れ替えることにしました。長年の苦労を労う為(?)にお写真掲載です。

本体前面。PC-98としては最後期になる本機はFDDが標準で1機となっていて、その直下に5インチドライブベイがあります。増設FDDはどうするのかというと、左横(本体中央部)にパネルを交換してくっつけるという仕様です。う~ん。コスト的には逆にお金が・・・掛かる仕様のような・・・。そもそもFDDが死語になりつつありますが。
こちらが本体の中身です。中央がPC-98伝統の汎用拡張スロット(Cバス)です。向かって左がPCIバスになっています。今のPCと比べるとどことなく配置がゆったりな感じがしますね。
HDDは5インチドライブベイの下にあるのでここからは見えません。
心臓部のCPUはPentium Pro 200MHz。MMX命令をサポートしませんが、アーキテクチャはPentium II系(6×86)となっています。今では珍しいセラミックパッケージの超巨大なCPUです。
Cバスユニットの下にはPC-98独自のサウスブリッジやEthernetコントローラintel 82557があります。ただ、82557は壊れて動かない状態です。。。
代わりにPCIに100base-TXのカード(NEC純正)を差して運用していました。

 

さて、本機の代替となる新サーバ機については、慎重に検討を重ねた結果・・・

PC-9821Ra40

を購入(中古)にして運用することにしました。。。。ってまた98やん!

いや、OS入れ替えたくないとか、本体サイズを変えたくないとかいろいろあったんですよ。

Ra20とRa40はほとんど似たような機種(ただし、CPUはCeleron 400MHzに強化)されているので、拡張カード類もほぼそのまま移植して動いてくれました。さすが、PC-98の互換性。

とは言っても、Ra40も10年を軽く超えた機種ではあるので、故障等も想定してバックアップ等を考えないといけません。

いずれはPC-98を現役で使う為の特集として皆様にお目にかけたいと思います。

ではこの辺で。

(K)

レトロPC「PC-9821Na9」の動作確認

どうも、まさです。
久しぶりの更新となります。
今回は友人より譲っていただいたNEC製ノートPC「PC-9821Na9」の動作確認を行いました。

本体(液晶を閉じている状態と開いた状態

本機はWindows95初期の時代ののPCとなりますが、FDDドライブとACアダプタのみ欠品だったため、オークション等で追加購入しました。
最近のレトロPCブーム?のせいか、高額品が結構ありましたがいい具合に上位機種のNa13ジャンク品を見つけ、有り難いことに5,000円しないで購入できました。
※なお、詳しいスペックについてはグーグル先生に聞いてください・・・

本当なら、パーツをニコイチにしてより高スペックのノートを生き残られたいのですが、ジャンク購入の「Na13」ですが、液晶はビネガーシンドロームが発生、キーボードはボロボロでテープで張り付けている状態、内部フレーム等を目視するとあちこちに錆が発生していますので、破損個所の少ないNa9にFDD、ACアダプタを移植(というほどではないが)して復旧します。

まず、Na9にACアダプタをさし電源投入、液晶とHDDに問題がないことを確認します。
「ピコッ」というお馴染みの起動音(POSTチェック)と同時にメモリカウントを開始し・・・メモリ増設がされてますね、標準が16MB仕様だったと思いますが+16MB増設でしょうか?

HDDのモーター駆動音およびヘッド動作音も聞こえます、HDDに外傷はないようです。
しばらくするとROM-BASIC画面が表示されますのでHDDの中身はからのようです。

液晶下の各種インジケータも・・・バッテリー充電アイコンがおかしいですね、ドット抜けでしょうか?
まぁ、20年以上前の製品ですのでバッテリーは使い物にならないでしょうし、そもそもFDDとの排他利用ですので使うことはまずありませんが。

続けてバッテリーとFDDを入替えて、FDDが死んでいないか確認します。
とは言っても、起動ディスクの準備ができませんでしたので、モーターとヘッドが動作するかダミーディスクを挿入しての確認のみになりますが・・・
ついでにNa13に搭載されていたHDDの動作確認も行います。

耳をすますとモータ音とヘッドの動作音が聞こえます、念のため数回リセットし確認しました。
HDDも同様に大丈夫のようです。

そのまま片付けてもいいのですが、FDDは貴重品ですので一度取外します。
本体裏面のロックを外し、リジェクトレバーをスライドします・・・変な引っ掛かりが?
力ずくで引っこ抜きます。

!!事故発生!!

FDDブラケット破損!
違和感があった時点でやめりゃいいのに・・・次回、ブラケット修理記事となります。

<<おまけ>>
増設メモリはIOデータ製でした。
・・・64表記があるから+64MB増設なのでは?

(M)

今週の活動報告(2015/12/27)—最近のFD構造, ニッカド電池の充電, 革ベルトの補修

会長です。今週の活動報告を行います。
今日は今年最後の活動日になります。通常の活動の後、鉄道模型運転会があるため荷物を大量に持ち込んでいます。

2015年12月27日に持ち込んだ荷物
去年もすごい荷物でしたが今年もかなり来てます。調子にのってオールドPCを持ち込んだのがでかかったですね。

今回は二回に分けて工作活動と鉄道模型運転会を報告します。

○最近のFD構造の調査
既に10年前にフロッピィディスクのパソコンは少なくとも新品としては絶滅していた感がありますが、未だにオールドPCには必須のアイテム。既にメディアとしての製造も世界的に終了する方向となっていますが、今回、ビックカメラで3.5インチメディアが販売(約1000円)されていたのでマサ氏が購入。せっかく(?)なので中身をばらして確認してみました。
フロッピィの比較左側が今回購入したフロッピィディスク、右側がPC-9821Cx2に付属してきたシステムインストールディスク(たぶんNEC純正フロッピィディスク)です。昔のNEC純正のような高級フロッピィ(?)はシャッタが金属製でしたが、ずいぶん前からそんなメディアはなくなってましたね。最近のフロッピィの中身
そしてこちらが中身です。ほとんどの構造は、以前とあまり変わらないように見えますが、大きく変わったように見えるのが一つ。。。不織布で作られたフィルタ部分です。以前はフロッピィディスク全周に渡って置かれていましたが、消しゴムのような小さなサイズが一箇所だけになっています。コスト削減とはいえ、これで埃は大丈夫なのかちょっと心配になる構造です。
UVの第二ドライブでフォーマットしている様子とは言っても、売っているだけまだましです。既に二十年前の時点でお先が無かった5インチメディアは、今、まともに売っているところすら見当たりません。(一応、家に20枚ぐらい予備があるので大丈夫ですが)
分解しなかった一枚を復活したUVの第二ドライブでフォーマットしてみますが、問題なく使えます。ありがたいですね。

○皮ベルトの作成

皮ベルトを直しているところ
こちらでは嗚呼参が皮ベルトを作っています。元々バイクのサイドバックがあったのですが、ベルト部分が破損してしまったので、代わりとなる部品をワンオフで作っています。トコナメシで裏面の毛羽立ちを抑えようと塗ってます。いろいろやってますねぇ。

 

○ニッカド電池の充電
こちらはPC-98DOの修理ネタです。コンデンサも全て交換完了したのですが、バッテリバックアップ電池がまだ手つかずでした。前回、安定化電源の電流制限を使って充電を行ってみたのですが、ちょっと制御がよろしくないと思ったので、今度はちゃんと(?) 20mAのCRD(定電流ダイオード)を使って制御を試みます。
ニッカド電池の充電いろんなサイトによると、ニッカド電池の通常の充電方法は、定格出力電流の1/10を16倍の時間を掛けて(1.6倍のエネルギー)を充電することでフル充電になるそうです。充電が満了に近いところまで行くと、電圧の変動(それまで上昇していたのに対して若干の降下)が見られるとのことでした。今回、20mAのCRDしか手元に無かったので、とりあえず20mAの電流制限で8時間程度掛けてみようと思いました。(この辺がいい加減)
ただ・・・、最初っからなんかおかしい。
本来は充電完了付近で定格電圧付近まで上昇するはずが、20mAのCRDを介していても、すぐに電圧が上昇しています。なんか、エネルギーが注入されていない感じがします。そして、2~3時間の充電でどのくらい電圧を保持できるか測定すると、0.数Vまで下がる。。。
死んでるんでないか、この電池?
まだ断定はできませんが、もう少し充電を行って様子を見たいと思ってます。

(K)

今週の活動報告(2015/12/06)—その3 周辺機器、拡張機器のあれこれ(PC-HD040L, PC-KD854n, SCSI)

最後にオールドPCの周辺機器、拡張機器について、手持ちのものを並べて紹介してみます。
自己満足の薀蓄なので読み飛ばして頂いてもかまいません。(笑)

○ディスプレイ

PC-98シリーズもそうですが、古いPCは専用のモニタを必要としているケースが多くありました。解像度や水平同期周波数などが異なるため、最近のPC-AT互換機用のディスプレイはほとんどのケースで使えません(一部例外あり)。
こちらはPC-98DOとセットで譲り受けたNEC PC-KD854nです。PC-98ノーマルモードの解像度640×400, 水平同期周波数24KHzに対応したディスプレイです。
PC-KD854n
TVでもPC用としても絶滅したCRT(しかも超曲面!)を見るととてつもない哀愁が漂います。今20代以下の方は、CRTとか分からないんだろうなぁ。854nは当時から割りと古風なデザインでしたが、今見るとさらに強く思います。
さて、早速健康診断のためにばらします。(笑)
PC-KD854nの中身
CRTディスプレイはCRT自体に寿命がありますが、それより、わんさか入っているケミコンが心配です。PC-98DOと同じ27年選手であるため、破裂の予兆があるのであれば交換も検討しなければなりません。ところが、意外。開けてみると30数個あるケミコンは染みもなく特に問題がありそうには見えませんでした。
本当は予防交換をした方がいいですが、時間もないので閉じて、次の機会にすることにしました。

○固定ディスク装置(HDD)
NEC的な言い方で書いてみました。(当時、PC-98の世界ではハードディスクドライブのことを固定ディスク装置と呼んでいた記憶があったので)

初期の頃のHDDはSASI規格。中期以降はSCSIがポピュラーで、性能と手軽に増設できる点で有利だったと記憶しています。(ま、最後期はIDEが圧倒的にコスパで有利でしたけど)
写真のHDDはPC-98DO入手後にジャンクで手に入れたPC-HD040L NEC純正のSCSIハードディスクです。確か定価は約16万円!今なら最新のB5ノートを三台買える程の高価なものでした。
PC-HD040LPC-HD040L中身

 

 

 

中身のドライブもNEC製で、フルハイトのサイズが涙を誘います。
このドライブも25年以上経過していますが、DOで試したところ正しくアクセスすることができました。昔のものは丈夫だな~と思う瞬間です。

 

 

 

 

○Cバス用SCSIボード
PC-98の拡張スロットはCバスという名前が付いていました。このスロットの最大の特徴は本体を開けることなく外からカードを入れることができること。また、構造的にもISAやPCIと比べるとボードの両端にガイドがあるのでしっかり挿せることでした。
ただ、性能面では286時代に進化が止まり、NECが386からはNESAバスにシフトし、それが思いっきり失敗(←主観です)したため、進化が止まったままPentium時代も使うことになるという状態になりました。
UVやDOのような世代ではCPUクロックが10MHz程度なので、特にボトルネックにはなりません。当時はそこそこ安かったSCSIボードなどを挿してハードディスクを取り付けていました。手持ちのSCSIカードのコレクションをちょっとご紹介。

-ICM

ICM SCSI 各種名機 ICMのIF-2769, そしてスーパー変り種のIF-2771ETです。IF-2769はCバス最強クラスの転送能力を誇る名ボードで、Pentium時代でもCバスしか空きがない機種にCD-Rドライブを接続するために重宝されていました。会長はXa7用に手に入れた記憶がありますが、PCIのSCSIにさっさと移行してしまったので使った記憶がありません。IF-2771ETはSCSIと10Base-TのLANが同居しているスーパーボードです。拡張性が厳しい機種で1スロットに2つの機能を押し込める事がメリットでした。特に1スロットしかないDOにぴったりなのですが・・・両方のボードともV30はサポートしてません(涙)。

-Melco(Buffalo)

Buffalo SCSI各種当時、周辺機器の二大メーカといえばIO DATA機器とMelcoでした。どちらかというとIO DATAは性能重視、価格高め。MelcoのBuffaloブランドは価格重視で性能はIOよりちょい下がる・・・というイメージでした。会長は当然後者を選択(笑)していたので今でもたくさんのBuffaloブランドのボードを持っています。上記のボードはBuffalo Cバス SCSI中期から最後期を飾るボードIFN-SC, IFN-NS, IFC-NNです。IFN-SCは前にも一度ご紹介しましたがPC-98DOで使っていたもので、V30でも動作します。今はマサ氏のUVに装着してます。IFN-NS, IFC-NNはSMIT転送方式をサポートした486機では最強のボードといわれています。SMITはSuper Memory mapped I/O Transferの略。・・・やっていることはただのメモリマップドI/O方式によるアクセスなんでしょうが、横文字で書かれると無駄にカッコイイですね。
NSとNNの違いはコネクタで、NSは旧来からあるアンフェノール50pin, NNは国際標準のミニDsub50pinです。 NNの方はBIOSによって8GB程度までハードディスクを認識できた記憶があります。両ボードとも、スペックシート上はV30もサポートしているように見えますが、なぜかまったく動きません(涙)。今は復活したDO用にV30対応ボードを探しているところです。

(K)

今週の活動報告(2015/12/06)—その2 PC-9801UVドライブ復旧

さてさて、オールドPCの二台目 PC-9801UVのドライブについて報告します。

購入時から第二ドライブが故障して読めなくなっていましたが、どうもPC-9821世代のドライブ(FD-1138Tなど)の故障と比べるとなんだか不思議な挙動をしています。
症状は単純に第二ドライブをBIOSレベルで認識してくれないというものですが、中を開けるとヘッドが0トラックとは違うところで固着しており、これを直すとBIOSから認識するという状態でした。(でも、OSから一度でもアクセスしようとするとヘッドがまた変な位置で停止して元の状態に戻る)

なんだか機構的な不具合が電気的、システム的(BIOS認識)に影響しているようです。
はっきりとしたものはヘッド周りの固着についてだけなので、取り急ぎドライブを分解清掃して組みなおしをしたところ、ケロっと直ってしまいました。

まぁ、なにはともあれ・・・ということで修理完了です。

最後に残ったメンテナンス箇所である電源ユニットも点検します。

電源部

初めて中を開けるのですが非常にきれいな状態です。
もともとこの機体はきれいだったのですが、ファンが付いていて空気を排出している電源部にほとんど埃がないので、使われていた期間が非常に短かったものと改めて思います。
恐らく、ドライブが早々に固着して故障したのでそのまま眠っていたのでしょうね。

(K)