新刊:技報Vol.11のご紹介

最新刊!

ヨシノローテック技報 Vol.11 RL78マイコン工作

本誌は、システム開発サークル「ヨシノローテック」の工作活動を纏めた技術情報誌(Vol.11)です。
今号ではレトロPCの一種であるSHARPポケットコンピュータ(ポケコン)の拡張と修繕について
そして、鉄道模型用DCCのコントローラ開発について解説をしています。

ポケットコンピュータ PC-E200/PC-G8xxに対し、超低消費電力でクロック供給ができるクロックジェネレータをRL78/G11を用いて実現。PCとの接続を行うUSBシリアル変換も内蔵し、今の時代に合った機能拡張を行いました。
また、同じくE650系ポケコンのビネガーシンドローム修繕なども行っています。

鉄道模型DCCは今号ではじめてコントローラ側を開発。別冊 Vol.2で開発した超小型コントローラのプログラムを書き換えてDCC対応を行いました。

主なコンテンツ
COVER STORY SHARP PC-E200/G8xx RL78を使った超低消費クロックジェネレータ
Special Topic1 SHARP PC-E650 ビネガ修理と定番メモリ増設
Special Topic2 鉄道模型用DCCを作るRL78超小型DCCコントローラ試作

発行:
2024年08月12日 第一版発行
2024年08月12日 第二版発行
2024年08月15日 第三版発行
2024年08月23日 第四版(KDP版)発行
ページ数:A5相当 52ページ
初頒布:コミックマーケットC104

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BOOTHで本頒布中!

なんか珍しいものが・・・

SHARP ポケコンプリンタ
↑PC-E200系(G8xx)、PC-E5xx/650等で使用可能なカセットインタフェース付きプリンタ”CE-126P”です。
ハードオフのジャンク品置き場をうろついていたところ発見しました。
・・・学生時、欲しくてアキバを何度も徘徊した記憶があります、思わず衝動買いしました。

早速帰宅し動作確認しました・・・動きません。
外観がとても綺麗でキズもほとんど無かっただけに(ジャンク箱の中で他のジャンク品とごちゃまぜだったのに!)ちょっと残念です。

仕方がないので早速バラしてみます。

ポケコンプリンタの中身
中身は基板2枚とサーマルプリンタだけと非常にシンプルです、コンデンサも液漏れしているようには見えません。
↓基板に乗っているマイコンのアップです。

ポケコンプリンタのCPU UPD7506G
NECのロゴと型番UPD7506Gが刻印されていますので型番からどんなマイコンなのか検索してみます。
どうやら4bitで我々ローテクが工作でしようしているマイコンGR-KURUMIのご先祖様に相当するマイコンのようです。

・・・もう少し解析(?)して何とか動くようにしたいと思います。
だって勿体ないジャン、貴重品ヨ。
(M)

今週の活動報告(2016/03/06)—その1:ポケコンクロックアップ改造完了

会長です。今週の活動報告をいたします。

最初はマサが取り組んできたポケコンクロックアップ改造です。
前回、なんか思った速度(倍速/4倍速)で動いていない状況だったのですが、今日はオシロスコープでちゃんとした周波数が出ているかどうかを確認します。

ポケコンクロック確認

久しぶりのオシロスコープ登場です。しばらく電源を入れてなかったらバッテリバックアップのリチウムイオンが無くなったという悲しい警告が・・・。

ポケコンオールリセット

まず、等速(3.57954)で電源を入れてみます。波形はがちゃんと出ている事が確認できました。(ちょっとオーバーとアンダーが出てますが、プローブもくっついているのである程度の暴れは仕方ないと割り切ります)

続いて、倍速(7.15909)と4倍速(14.31818)も起動成功。そしてクロックが出ていることが確認できました。クロック設定変更ディップスイッチ

あれ?起動はするが、全部等速と変わらないように見えたのに・・・・。ちょっと不思議なので、即席でベンチマークソフトを作ってみます。
すると・・・ちゃんと4倍, 倍, 等速で速度が変わっていることを確認。波形もプリンタで印字してみました。

3.57MHz3.57MHz

7.159MHz7.159MHz

14.31814.318MHz

なんだかな~という感じでしたが、ポケコンだと表示関係だけでは速度差があまり体感できなかっただけのようです。

これにてクロックアップ改造完了です。

次回からは止まっている水耕栽培キットを進めます。

(K)

今週の活動報告(2016/02/06)—ポケコン電源投入!

会長です。今週の活動報告をいたします。

先週までマサ氏が取り組んでいたポケコン改造ですが、割と早く基板の組み込みが終わりました。
今週、早速電源投入をして試してみたいということになりました。ポケコン配線完了ポケコン電源投入
配線はこんな感じで纏めている割にまだもわっとしています。でも、筐体をかなり加工したのでこれでも蓋は閉まります。 緊張の一瞬ですがリセットボタンを押すとちゃんと電源が入りました。 ちゃんとメモリクリアもできます。

メモリクリア成功

これで成功か!っと思ったのですが、お約束。やっぱり何かおかしい。。。
本来は4倍速クロックで動くはずの設定なのに、なぜか等速レベルです。配線が間違ってるのか?
等速設定にDIPスイッチをあわせると今度は起動してくれません。

まだちょっとデバッグに時間が掛かりそうです。

(K)

今週の活動報告(2016/01/30)—ポケコン改造あと少し

会長です。今週の活動報告を致します。
色々溜めこんできたのですが、漸くWebページの更新が追い付いてきました。
さて、今日はポケコンのクロックアップネタを中心にお送りします。

昨年から断続的に続けてきたネタですが、今週もマサ氏が精力的に改造を進めています。
ポケコンとVシリーズデータブック
沢山ある配線を纏め、マスキングテープで付線を固定していきます。

なぜかVシリーズのデータブックが。。。
配線の様子

大凡配線できたのがこちらです。設定を切り替えるDIPスイッチの基板(上)を取り付ければ完成です。あと1~2回というイメージでしょうか。

完成すれば14.31M, 7.15M, 3..57MHzの周波数を切り替える事ができるようになる(はず)。デフォルトが3.57MHzなので、2倍/4倍速に相当します。
EXO3心臓部は前にもご紹介しましたEXO3。非常に便利なICではあるのですが、ちょっとおっきいという問題も。
早く完成して実際に動くところを見たいですね。

さて、昨日。ヨシノローテックはコミケット90への申込みを行いました。うまく抽選に通れば7回目の出場になります。今年も頑張って面白い工作を続けて行きたいと思います。

何が出るかは当日のお楽しみ。ご期待ください。

(K)

今週の活動報告(2016/01/10, 16)—ニッカド充電器の失敗, ポケコン改造

皆様。あけましておめでとうございます。今年もヨシノローテックをよろしくお願いいたします。
今年一発目の報告を行います。今回、ちょっと時間が取れなかったので10日と16日分をまとめてご報告します。

○ニッカド充電器
一発目はニッカド充電についてです。昨年、PC-98DOの修理用に日米商事で購入し、充電をしてみたのですがあまり充電後電圧が上がらないという状態でした。
ニッカド充電今回、二日間に渡ってCRDを使って定電流充電をしてみました。その結果、、、やっぱり駄目。一週間まったく何もしない状態で電圧を測定すると3V定格なのに0.4Vしか電圧がありません。もう諦めて新品電池を買うことにしました。

○ポケコンクロックアップ改造
EXO3を搭載させるため、基板や配線の引き回しをマサ氏が開始しました。
ポケコンクロックアップ切り替え用のDIPスイッチも乗せるので結構基板を乗せなければならず、配線も複雑です。
アップした基板面
目標2月完了を目指してがんばります。

(K)

今週の活動報告(2015/11/14)—その2 CASIO PB-410

さて、二つ目の話題はポケコン分解調査です。

○CASIO PB-410分解調査
ひょんなことから入手したCASIOのPB-410です。調べると1984年に登場した今から約31年前の機体でした。これは最初期と言ってもいいかもしれません。

本機は何か特殊な用途向けにカスタムされていた?ものらしく電源を投入してもよく分からない文字列が表示され、まともに操作が出来ません。RAMはバックアップ付きのメモリカードで搭載するタイプなのですが、取っても入れても変わりません。
故障しているのかもしれませんが、とりあえずばらしてみます。
CASIO PB-410
本体の外観です。PocketComputerではなく、PersonalComputerと書いてある所が泣けます。
それもそのはず。1984年と言えばパソコンの主力はまだ8bit機で16bit機のPC-98シリーズは出たばかりだったはず。本機はCPUのbit数が不明ですが、この時代にプログラミングが出来る機体は全てPersonalComputerと言いたかった(言ってもよい時代だった)ものと思います。
CASIO PB-410 中身
ばらしている様子を細かに撮影していたのですが、ちょっと長くなるので割愛。一言で言うと物凄い構造です。非常にEMIを気にした設計のようで、天板と底板は金属製なのですが、その間を導通させてシールドとするべくリード線にバネを着けて電気的に接触するようなつくりになっています。その為、ばらそうとするとあっちこっちでバネが「びよ~ん」。メモリカードもバネでスロットが取り出せるようになっているのですが、それも「びよ~ん」
組み立て性は最悪だったのではないかと思います。今では絶対にこんな構造では作らないでしょう。
基板は非常にシンプルで本機のCPUであるHD61747がどど~んと鎮座している意外は数点のコンデンサなどが搭載されているのみです。念の為、キーボード面も確認したのですが、そちらもICは殆どありませんでしした。
CASIO PB-410 メモリカード4KB
こちらがメモリカードです。非常に凝ったつくりになってまして。端子はシャッターで保護できるようになっており、ボタン型電池でバッテリバックアップもできるようになっています。本体もボタン型電池で駆動できるのですが、RAM保持の為にバッテリを別に必要とするというのはカードの差し替えを前提としているという事なのでしょう。でも、どういうシチュエーションでカードを入れ替えるのかはよく分かりません。
PB-410メモリカード中身
このカード、本当にすごいと思ったのは中身を分解してから分かりました。日立製のHD61914というSRAM(おそらく1KB)が4つ搭載されているのですが、パッケージがなんかとてつもなく変です。本来QFPで4辺に足が出ているはずが、1辺だけ全部足が無く、3辺で保持されています。こんなのありですか?
PB-410メモリカードの特殊メモリ
こちらが拡大した写真。元々QFPのパッケージを流用していることがよく分かります。1辺のリードフレームがパッケージ本体端面からバッサリ切り落とされています。正直、実装面積が1辺分のリードフレームの足分小さく出来る事以外のメリットが思い浮かびません。なんでこんな変態なパッケージを作ったのでしょう?当時は一般的だった???

ちょっと謎が残る分解調査でしたが、長くなるのでこの辺で終わりたいと思います。

本機は元のように組みなおしたのですが、やはりまともに起動しません。大変残念ですが、オブジェにするか、中身をKURUMIかIchigoJamに入れ替えて遊ぶかマサ氏が思案中です。そのうち何かに料理されて再登場すると思います。

(K)

今週の活動報告(2015/09/28)—クロック発生回路の組み込み

会長です。

今週の活動報告の前に告知です。

ヨシノローテックは東大宮コミセン祭に参加します

我々が普段活動場所としている東大宮コミュニティセンタのお祭、東大宮コミセン祭が来る10月24日, 25日に開催されます。 展示の部は二年に一回開催となっており、二年ぶりの展示になります。最新の作品展示はもちろん、今回、初めて電子工作の体験コーナを開催する予定です。お近くにお住まいの方は是非ご来場ください。

場所:東大宮コミュニティセンタ
JR宇都宮線 東大宮駅西口下車 徒歩3分
〒337-0051 さいたま市見沼区東大宮4-31-1

展示会場:4F 第一/第二集会室

展示時間:9:30-15:30

体験コーナー:24日 13:00-15:30

※体験コーナの詳細はまた後日告知します。

 

さて、今日は手短に先週の続きを報告します。実験で動くことが分かったので後は位置決めです。基板を入れる空間は筐体を削って大凡は確保したので、後は微妙な位置合わせを行っていきます。

クロック発生回路用の基板を仮に入れている

ここまで来ると、もうあと少し・・・ですね。

クロック発生回路の要EXO3

(K)

今週の活動報告(2015/09/21)—WordPress初投稿(ポケコンクロックアップネタ)

こん〇〇わ。 会長です。

実は一カ月近く更新していなかった当HP。

WordPressに更新したはよいが、全然投稿の仕方が異なるのでやり方が分からずずっと止まっていました。

その間も工作は続けていた我々・・・。

仕事はひと段落・・・してませんが、漸く更新の仕方を覚えたのでえっちらおっちら記事を挙げたいと思います。

もうすでに一カ月前の工作ネタですがご了承を・・・。

ポケコンクロックネタです。

漸くEXO3を使った回路が出来たのでオシロで波形を見てみます。それほど高周波特性がよいものではないので、波形が訛ってますが、MHz帯であることを考えれば悪くない(と割り切って)進めましょう。

オシロスコープでクロック発生回路の波形を測定3.58MHzが出ている様子

 

ポケコン本体にためしにくっつけてみます。が、その前に発振回路の調査です。

発振回路に外部からドライブする波形を入れる場合、本来は内部アンプの入力側に入れるのがよいのですが、ポケコンのカスタムICの内部構造が公開されている訳もなく、原始的な抵抗を使った方法で調べます。

抵抗とオシロで発振回路の内部構成を調査

この方法は電源またはGNDに接続した抵抗を発振端子に当てることで、反対側に現れる波形が反転するかどうか、その振幅がどうなっているかでアンプの入力側か出力側かを判断します。

発振端子の入力側が分かったので、早速接続して動かしてみます。仮付にしたいので、接続は手で押さえる!周波数は3.57MHzに設定

クロック回路を強引にポケコンへつける

最初は動きません。これは失敗か!と思ったのですが、ひょっとしたらと思ってリセットを押下するとすんなり起動。

起動した様子。メモリクリア。

あとは組み込みするだけですね。

(K)